ナメクジという生物は、

多くの方にとって生理的嫌悪感

もたらす見た目をしています。

 

ぬめぬめとした粘液を纏いながら歩行する様や、

骨のない体など、

生理的に受け付けないと感じる方は

多いのではないでしょうか。

 

そうでなくとも、

ナメクジは野菜を食べる害虫としても認知されており、

普通に暮らしている人の多くにとって、

あまり好ましい生物ではないといえるでしょう。

 

そんなナメクジですが、

塩をかけると途端に小さくなり、

溶けて死んでしまう、という知識は

多くの人が両親や祖父母から教わったと思います。

 

では、なぜナメクジは

塩によって溶けてしまうのでしょうか。

 

ここでは、ナメクジに塩をかけると

死んでしまう理由について

まとめていきましょう。

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ナメクジに塩をかけると死ぬのはなぜ?


参照: https://www.pakutaso.com/

ナメクジにをかけると、

途端に動きが鈍り、

じわじわと体がなくなっていき、

最後には動かなくなり、死んでしまいます。

 

では、なぜナメクジは塩で

このような状態に

なってしまうのでしょうか。

 

結論から端的に述べると、

ナメクジが塩で死んでしまうのは、

塩に水分が吸い取られたからです。

 

ナメクジは体のほとんどが水でできており、

体の構成成分のほとんどが吸い取られてしまうので、

塩をかけられると死んでしまいます。

 

ただ、塩をかけることと死ぬことは

決してイコールではありません。

 

というのも、

水分によって体が削られても、

生命維持に必要な

最低限の部分は残っているからです。

 

とはいえ、そうした部位も

水分がなくては適切に働かせることができないので、

ある程度塩をかけられると、

やはり死んでしまいます。

 

逆に、それほど大量の塩をかけなければ、

水を与えることで

元通り動き出すようになります。

 

ナメクジが死んでしまうのは、

水分が塩に吸い出され、

生命活動維持に必要な

最低限の水分量を体に確保できなくなったからです。

 

塩が水分を吸い取るということに

いまいちピンとこない方もいるかもしれませんが、

塩を舐めてみると

口の中の湿り気がなくなっていくことを

イメージしてみるとよくわかるでしょう。

 

しかしながら、

体の構成要素のほとんどが水分で出来ているのは

ナメクジだけに限りません。

 

人間はおおよそ60%前後が水分ですし、

地球上の生物のほとんどは体の半分以上が水分です。

 

では、それらの生物が塩をかけられたからといって

死んでしまうのかといえば、そんなことはないでしょう。

 

人間の皮膚に塩を擦りこんでも、

不快に感じることはあるでしょうが、

途端に溶け出して小さくなるということはありません。

 

それではなぜ、ナメクジは塩によって

体外へ水分が出て行ってしまうのでしょうか。

 

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ナメクジの体内水分が体外に出ていく理由は?


参照元:https://pixabay.com/

ナメクジの水分が塩によって

体外に出て行ってしまうのは、

人間とは異なり、

ナメクジの体には「皮膚」がないからです。

 

人間の皮膚であっても、

水を得ればある程度潤ったり、

あるいは周囲の環境によって乾燥したりはしますが、

皮膚から体内の水分が

噴出するということはありません。

 

しかし、ナメクジには人間にあたる皮膚がないので、

塩によって体外へどんどん水が出ていってしまいます。

 

つまりナメクジの体から水分が

急速に抜けていくのは、

ナメクジには体内と体外の間

人間でいう皮膚ほど頑強な

保護壁がないから、だといえるでしょう。

 

一応はナメクジが身にまとっている粘液

体を保護している役割を果たしているようですが、

それも人間の皮膚ほど強くはないようですね。

 

以上で、ナメクジが塩で死んでしまう説明について

まとめましたが、

ここでひとつの疑問が残ります。

 

それは、「なぜ塩がナメクジの

体内の水分を吸収するのか」

という点です。

 

私たちは「乾いたものが水分を吸収する」

という現象をごく普通に受け入れていますが、

ここには一体どのような現象が起きているのでしょうか。

 

以下では、

塩が水分を吸収する仕組みについて

まとめていきましょう。

 

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塩がナメクジの水分を吸い取る理由! 浸透圧について


参照: https://stocksnap.io/

ナメクジの体液が外に出ていくのは、

「浸透圧現象」と呼ばれるもののためです。

 

この現象は物理化学の用語で、

簡単にいえば

半透膜と呼ばれる膜に隔てられた

濃度の異なる液体があると、

濃度の低い液体から高い液体に、

内容物が移動する、という現象のことをいいます。

 

例をあげれば、

塩が大量に溶けた水と塩が少量溶けた水が

半透膜で隔てられると、

両者の塩分量は同一になります。

 

この半透膜とは

ある一定の大きさの分子のみを通す膜のことで、

細胞膜などがこの半透膜です。

 

そして、ナメクジの体を覆うものは

まさにこの半透膜になっています。

 

つまり、ナメクジの水分が吸い出されてしまうのは、

上述した例とほぼそのままの現象が起きているのです。

 

ナメクジの体内には

大量の水分がありますが、

そこに塩が降りかかると、

薄いほうから濃いほうへの

水分の移動が起きます。

 

ナメクジの体内にある水分が、

濃度の濃い塩のほうに移動し、

そして塩がナメクジの体内に入っていく、

というわけですね。

 

このように、

塩がナメクジの水分を奪ってしまうのは、

化学的な現象が関連しているのです。

 

余談ですが、

この浸透圧現象は人間の体内でも利用されています。

 

人間の体内の細胞

浸透圧のおかげで常に塩分濃度が

0.9%に保たれているのです。

 

もしなんらかの原因によって

塩分濃度がこれよりも濃くなると、

脳はそれを感知して人間の体全体に

危険信号を出します。

 

これが喉の渇きです。

 

体内の塩分が一定でなくなる要因としては、

運動などによる水分の放出塩分の摂りすぎ

水分の不足などが挙げられるでしょう。

 

つまり、浸透圧は人間の体にも

大きくかかわっている事象なのです。

 

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ナメクジは塩以外でも溶ける?


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浸透圧現象について紹介しましたが、

つまるところ、

水分を吸い出すのは塩固有の働きではありません。

 

よって、ナメクジを溶かすのであれば、

他の成分でも構いません。

 

つまり、水に溶けて、

かつナメクジの体内の水分濃度よりも

高い濃度になるのであれば、

どんな物質でもナメクジは溶けて

しまいます。

 

例えば、塩とよく似た

見た目を持つ砂糖もそうです。

 

他にも重曹もこれに該当しますし、

水によって混ざるのであれば、

色々な材料で溶けてしまいます。

 

このように、浸透圧の仕組みを理解すれば、

塩に限らないものでも、ナメクジを退治することが

可能なのです。

 

とはいえ、塩は最も身近に手に入るるうえに、

単価もそれほど高くなく、

そのうえ効果も高いので、

退治目的で使うのなら塩を持っていくといいでしょう。

 

では、ナメクジはこれらによって

死なない場合もあるのでしょうか。

 

以下では、ナメクジに塩をかけた

あとのことについて

まとめていきましょう。

 

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ナメクジは塩をかけても死なない場合がある?


参照: https://www.pakutaso.com/

ナメクジに塩をかけると、

溶けて死んでしまう、

という事象について紹介しました。

 

しかし、

実際にナメクジに塩をかけてみるとわかると思いますが、

少量ではなかなか動きを停止しません。

 

それは、ナメクジの体の造りが

人間ほど複雑ではないからです。

 

人間はおおよそ20%の前後を失うと死亡し、

10%前後でも体の痙攣、意識喪失など

重篤な障害をもたらしますが、

ナメクジが体の水分を失ったとしても、

ある程度活動することは可能です。

 

具体的にどの程度水分を失うと

死んでしまうのかは

わかりませんが、

半分以上水分を失うと、

ナメクジにとっても致命的な脱水状態となります。

 

よって、もし塩をかけても

ナメクジが溶けない場合は、

もう少し量を増やしてみるといいでしょう。

 

ナメクジ全体を塩で覆う程度の量があれば、

ナメクジにとっては致命的です。

 

では、

乾ききって動かなくなったナメクジに

水分を与えてみるとどうなるのでしょうか。

 

結果としては、

塩分の量が少なければ再び動き出します。

 

ただ、

ナメクジの細胞はその時点で

すでに深刻な脱水状態に見舞われているので、

少し動いた後に死んでしまうことが多いようです。

 

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ナメクジの駆除方法は塩? それ以外については?


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ナメクジは、基本的には

不快害虫として扱われますが、

死亡例もある寄生虫の媒介や、

野菜の被害など、

実害を受ける方もいます。

 

そこでナメクジを退治したいと

考える方も

多くいるでしょう。

 

ナメクジ退治の定番といえば、

塩と考えている人も

多いかもしれません。

 

しかし、前述した通り塩は

意外と多くの量が必要になりますし、

畑に現れたナメクジを

退治するために塩を撒いてしまうと、

野菜にひどい影響を与えてしまう

可能性もあるでしょう。

 

そこでおすすめしたいのが、

熱湯をかける方法です。

 

熱湯をかけると、

ナメクジの体を作っているたんぱく質が

極度の熱によって変形し、

非常に駆除スケジュールることができます。

 

他にも、

ビールの飲み残しなどを

使う方法も有名です。

 

ナメクジはビールに誘引される性質があり、

庭などに飲み残したビール

少し深めの容器に移して放置しておいて

一夜明けると、

ナメクジが容器にたくさんいます。

 

ナメクジはビールを好んで飲むので、

これに塩を入れておいたり、

殺虫剤を混ぜたりしておくことで、

効果的な駆除をすることが可能です。

 

そもそもナメクジを寄せ着けたくない

という場合には、を使うのが効果的です。

 

ナメクジは銅を嫌う性質があり、

畑など、ナメクジの発生すると困る場所を

銅線などで囲っておいたり、

銅板をプランターの周囲においておくだけで、

ナメクジが寄り付かなくなります。

 

なぜナメクジが銅を嫌うのか、

具体的な理由はわかっていませんが、

効果があるのは確かなので、

ナメクジ被害に困っているのなら、

ホームセンターなどで銅線を買ってみるといいでしょう。

 

より効果的な駆除の方法を探しているのなら

市販の駆除剤を使うのがベストです。

 

先述の通り、

ナメクジは農作物の天敵として

多くの人から駆除対象にされているので、

そのための駆除剤、殺虫剤など

色々な場所で売っています。

 

また、置いておくだけで

ナメクジを誘引させ、

一網打尽にすることができるものも売っているので、

自分が駆除したい範囲、

目的にあわせて、市販のものを購入してみるのも手でしょう。

 

いずれにしても、ナメクジを駆除する場合は、

塩を使うより、

もっと効率的な方法が

いくつか存在していますよ。

 

 

この記事を読まれた方には、

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本記事ではナメクジと塩の関係について

まとめました

 

ナメクジが溶けたように見えるのは、

実際は水を失ったことによって

小さくなったことが原因です。

 

具体的な理屈については、

浸透圧が関係しているのですね。

 

退治の方法がより一層、

広がったのではないでしょうか?

 

以上、『ナメクジに塩をかけるとなぜ死んでしまうの?原理から見る死なない時の理由は?』

の記事でした。

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