公私にわたり様々な新年のイベントがあるお正月には
茶道を習っている方は言うまでもありませんが、
様々な方面の方とのお付き合いがある方だと、
初釜のお招きを受けるというのも珍しい事ではないですよね。
新年の茶道のイベントである初釜は、
各流派のお家元で開かれる盛大なものから
茶道の先生方が各社中でお弟子さん方を招き内々で行うものまで
規模や格式も様々ですが、茶道には独特の仕来りもあるため
出席する際に気を付けたい事柄も少なからずあり要注意なんです。
とはいえ、茶道の習っている方なら先生や他のお弟子さんに尋ね
つつがなく初釜に出席する準備を整える事もできますが
様々な方とのお付き合いの関係で初釜に招待された場合等だと
初釜のマナーがわからずお困りになるのも無理からぬことですね。
そこで今回は、初釜とは何なのかという事からはじまり
初釜に関する様々なマナーについて、相応しい着物の種類や会費の表書き、
当日の服装での注意点など、気を付けて頂きたいポイントを
分かりやすくご紹介致しますので、ぜひ参考になさって下さいね。
初釜とは?
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茶道の新年のイベントである初釜とは、
年が改まり初めて行うお稽古を兼ねたお茶事の事で、
平たく言えば茶道版の新年会といった感じの集まりと理解すると
一般の方にはわかり易いかもしれませんね。
因みに、一口に初釜と言っても様々な格式や形式のものがあり、
例えば表千家、裏千家等の主だった流派のお家元の初釜式には
政財界から名だたる著名人が参加する盛大な集まりで
新春の風物詩ともいわれる大変華やかなイベントでもあります。
また、一般の茶道の先生が行う初釜でも
お弟子さん達が晴れ着で集いお年賀の挨拶を交わした後、
数時間かけお茶事を行う晴れがましい席でもあり
はんなりとした初春の風情があふれるお正月のイベントなんです。
尚、茶道に馴染みがない方だと、お茶事とは一体何なのか
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
お茶事とは、お茶とお菓子だけでなくお料理も出るお茶会の事で
平たく言うとフルコースのお茶会といった感じの集まりと
捉えて頂ければわかり易いかもしれませんね。
初釜の会費や表書きのマナーとは?
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初釜に出席する際には、会費制をとっている場合もありますが
そうでない場合でも、招いて頂いた御礼の気持ちをして
ご祝儀を持っていくのがマナーなのでぜひ覚えておいてください。
また、初釜に持参するご祝儀袋ですが、
こちらも先生や流派によっても多少違ってくるのですが
花結び(蝶結び)のご祝儀袋に『お年賀』『初釜お祝い』などと
表書きを書くのが一般的なマナーと言えるでしょう。
とはいえ、茶道では流派や先生によっても考え方も様々で、
おめでたい初釜の席は何度もあるのが喜ばしいという事で、
花結びのご祝儀袋をという考え方がある一方、
お招き頂いた初釜は唯一無二のお茶席であるという
一期一会の精神で、結び切りを好まれる方もいるようです。
という事で、これが正解という明確なルールはありませんが
花結びに『お年賀』の表書きというのが一般的でもあり
部外者としていく場合は特に最も無難なチョイスでしょう。
因みに、ご祝儀の額は会費制でない場合もお弟子さん同士相談し
同じ額を先生にお渡しするのが通例なので、
分からない事は社中の古株のお弟子さんに尋ねるのが一番確実ですね。
初釜で洋服を着る場合の注意点とは?
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初釜の女性の装いではやはり着物が好まれるのも事実ですが
洋服はNGなのかというと全くそういう決まりはなく、
部外者として招待を受け、お点前をされない場合なら
フォーマルな洋服であれば、マナーに反する事はありません。
女性なら上品なワンピースやスーツ、男性ならダークスーツ等が
無難な装いと言えますが、初釜というかお茶席全般では
腕時計やアクセサリー類を付けるのはNGとされているんです。
大切な茶道具を扱う際に傷つける恐れのある貴金属は付けない
というのが茶道では基本のマナーとなっていますので、
通常、洋服の正装では一般的なネックレスやイヤリング類も
初釜ではつけない方が無難なのでご注意下さい。
また、茶道では茶室に外の汚れを持ちこまないという事で
白い足袋をはく仕来りがありますので、洋服の場合も足袋に準ずる
白いソックスをお召しになるか、持参しておくと安心ですよ。
尚、初釜の女性の洋服ではスカートが相応しい装いですが、
お茶席で正座するとどうしてもスカートが上に上がりますので、
座った時に膝が見えないミモレ丈かロング丈を選ぶようにして、
正座がしやすいようタイトスカートも避けるのがおすすめです。
最後に、初釜に限らずお茶会全般では
茶席で使う懐紙や菓子きり等一式を持参するのがマナーで
後ほど、現物をご紹介いたしますが、
洋服の場合はお茶席で使うアイテムをまとめて入れられる
小さなポーチである袱紗挟みを持っていくといいですね。
初釜に相応しい着物の色や柄とは?
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お茶会の中でも特に晴れがましい席である初釜には
着物を着ていくと主催された方にも喜ばれおすすめですが
着ていく着物選びでは注意したい事柄があるのも事実です。
着物の種類については、出席する初釜の規模や格式により
相応しい着物も違ってくるため一概には言えませんが
訪問着や付け下げが華やかさもあり最もおすすめな他、
エレガントな雰囲気の小紋や黒以外の一つ紋の色無地等も
初釜ではお召しになる方が多い着物の種類となっています。
また、若い方なら初釜に振袖をお召しになるのも
勿論NGではありませんが、余り着物を着慣れていない方だと
長いお袖は扱いが難しい事もありますし、
派手過ぎると悪目立ちすることもありますのでご注意を。
尚、初釜では着物や帯の柄はおめでたい柄やデザインが相応しく
季節感のある梅や水仙などもお正月らしくておすすめですが
着物の色も新年という事で、明るい色が好まれますね。
因みに、暗めの色の着物をお召しになる場合でも、
小物類に華やかなもの併せ、お正月気分を出すこともできますので
コーデなども含め色々と工夫してみるといいでしょう。
初釜の着物の装いのマナーとは?
という事で、初釜のマナーについて色々とご紹介してきましたが、
着物をお召しになる際も、お茶席ならではの仕来りがありますので
注意すべきポイントをご紹介しておきたいと思います。
●初釜の着物では半襟と足袋は白に!
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先ず、洋服の所でも少し触れた通り、茶道の基本マナーの一つに
茶室には外の汚れを持ち込まないという考え方がありますので
華やいだ初釜の席でも足袋は白を選ぶように注意して下さい。
また、同様の理由で、初釜は勿論、お茶会に出席する際には
足袋を汚さないよう足袋カバーを履くか、
代えの足袋を一足持参しておくと万一の時、安心ですね。
尚、華やかな着物のコーデでは柄付きの半襟も素敵ですが
茶道では清楚さが装いの重要な要素になりますので
先生の考え方等で特に華やかな装いをという場合は別ですが
基本的には白の半襟をお召しになるのがおすすめです。
●初釜の着物では帯留めやアクセサリーはNG!
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これも少し繰り返しになる部分がありますが、
初釜を含むお茶会、お茶事では、高価な茶道具が使われる事も多く
大切なお道具を傷つける危険があるアクセサリー類はご法度だ
という事をぜひ覚えておいて頂ければと思います。
なので、通常の着物のコーデではおしゃれな帯留めも素敵ですが
初釜ではやはり避けるのが無難なコーデなので、
華やかさを出しつつも清楚で上品な装いを心がける事が大切ですね。
また、成人式などでは髪飾りを使った華やかな髪型も目につきますが
初釜やお茶会では、派手すぎる物は敬遠される傾向が強いので
髪型や髪飾りも極力上品で控えめな物を選ぶようにしましょう。
●初釜の着物ではメイクやネイルは上品に!
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清楚で上品な雰囲気が相応しい初釜なので、
着物の装いでもメイクやネイルも全体の雰囲気に合わせて
エレガントなテイストでコーデするように心がける事が大切です。
特に、初釜では一つのお茶碗から数人が頂く濃茶もあるので
口紅が吞み口につくのを避けるよう、落ちない口紅等を使って
清楚な雰囲気のメイクを心がけるといいですね。
また、大切な茶道具を扱う訳ですから、ネイルをするにしても
長い着け爪などは絶対にNGで、上品なデザインと色を選んで
清楚なおしゃれをするようにしてくださいね。
初釜におすすめの持ち物とは?
さて、ここまで茶道の初釜についてのマナーを見てきましたが
最後に、初釜に招かれた際にもっていくと役立つ持ち物も
いくつかご紹介しておきますので、参考にして下さいね。
初釜には袱紗挟みセットがおすすめ!
先に触れた通り、初釜を始めお茶会に行く際には
扇子、懐紙、菓子きりといった必需品がいくつかありますので
必要アイテムのセットを一通り持っていくと部外者でも安心ですよ。
上記の茶道お稽古習い始めセット(女性用)は
袱紗挟み、扇子、楊枝、懐紙等がセットになったアイテムで、
茶道をたしなまれなくても、茶会に出席する機会がある方なら
揃えておくと何かと重宝するおすすめの逸品となっています。
初釜やお茶会に招かれた際、
客として必要な最低限のアイテムが揃ったお得なセットは、
男性用セットも同じサイトからお求め頂けますので
ぜひあわせてチェックしてみて下さいね。
初釜には迎春懐紙がおすすめ!
初釜を含む茶席の必需品である懐紙は基本的には白の無地ですが
晴れやかな初釜の席にはさりげなく迎春ムードが漂う懐紙を使う
というのもおすすめのアイデアですよ。
上記の迎春懐紙30枚入りは、上品な浮彫が施されたアイテムで
富士山に初日の出と梅の花がデザインされた
初釜にもぴったりのお正月の雰囲気があふれる懐紙なんです。
お茶席では、全般にわたって上品で楚々とした雰囲気が好まれますが
初釜では、ワンポイントが施された上品な懐紙を使うのも
華やいだ気分が引き立ちますので、おすすめの持ち物ですよ。
初釜には足袋カバーがおすすめ!
前述の通り、初釜を始め茶道のマナーではお茶室に入る際には
清潔な白い足袋もしくは靴下でというのが基本中の基本なので
道中、足袋カバーを履いておくと足袋を汚す心配がなく
特に天候の悪い日などは大変おすすめなんです。
上記の足袋カバー4足セットは
足袋の上からすっぽり履く事ができる伸縮素材のアイテムで
コハゼも付いていませんのでソックス感覚で手軽に着脱でき
初釜でも重宝するおすすめの逸品ですよ。
四足組で大変手ごろなお値段の足袋カバーは
汚れてしまった場合に備えて代えの足袋を持参するよりも
お手軽なので、初釜等のお呼ばれの席には特におすすめの
和装のお役立ちアイテムとなっています。
初釜には和装手提げバッグがおすすめ!
初釜では着物をお召しになる方も多いでしょうが
着物の装いではやはり鞄も和装用のアイテムがおすすめで
袱紗挟みやお化粧のポーチ等の身の回りの品が入れられる
和風の手提げがあると茶会では重宝しておすすめなんです。
上記の日本製の和装用の手提げバッグは
上品な名物裂地のお理事を使用したおしゃれなアイテムで
すっきりと外観ですが収納力にも優れたデザインなので
荷物が多くなる際には大変おすすめですよ。
初釜にもぴったりの上品でソフトな雰囲気の和装バッグは
ファスナー付きの中仕切りがある機能面でも充実の逸品で
小ぶりの着物用のハンドバッグでは荷物が収まりきらない
という場合には特におすすめの逸品となっています。
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という事で、初釜とは何なのかという事から始まって
初釜に相応しい着物や洋服のマナーや注意点などをまとめて
ご紹介いたしましたが、いかがだったでしょうか。
馴染みのない方には敷居が高く感じられる事もある茶道ですが
日本文化を代表する素晴らしい伝統のひとつなので、
ぜひ初釜においでになる機会があれば相応しいマナーを心がけ
新年の風情をお楽しみになってくださいね。
以上『初釜とは?着物の色や柄、髪形、会費の表書きのマナー、洋服なら?』の記事でした。