カブトムシと並び子どもたちに大人気の昆虫といえば、
クワガタムシですよね。
今回は、そんなクワガタムシの蛹(さなぎ)の時期や、
特に注意しなければならないポイントを
詳しく解説していきます。
成虫で越冬しないカブトムシと違い、
クワガタムシは種類や個体によって、
寿命にかなりの差がありますので、
蛹(さなぎ)の時期について理解を深めてくださいね。
クワガタムシが蛹(さなぎ)になるまでは?
![](https://i0.wp.com/ikedanaoya.com/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif?ssl=1)
参照元URL:http://www.beetle-farm.com/
自分の手でクワガタムシの幼虫を採集し、
卵を返すのも楽しいとは思いますが、
ビギナーの方は、幼虫の時期から育てるのが確実ですね。
都会にお住みの方もなかなか自分で採集はできません。
そういった方には、
クワガタムシの幼虫を通信販売で購入することをおすすめします。
クワガタムシは成虫になってからは成長しないので、
幼虫の時期に大切に育て、
できるだけ大きくしましょう。
23~25度以上の環境で育てれば早く羽化しますが、
その分、小さめになります。
大きく立派に育てるには、
なるべく20度前後の環境で、
じっくり一年以上かけて育てたいものです。
※幼虫の時期により多くの菌糸を食べればより大きくなります。
18度以下でも生死には問題はありませんが、
夜行性のクワガタムシは28度以上の高温には弱いので、
直射日光を避けるなど、
くれぐれもご注意ください。
幼虫や蛹(さなぎ)の時期には菌糸ビン
(オガクズ成分をキノコの菌で分解した物)の
中で育てるのがおすすめの方法で、
通販で調達するのが便利です。
菌糸ビンは、3か月に1度は交換しましょう。
クワガタムシが蛹(さなぎ)になる準備を始めると、
体が徐々にシワの多いクリーム色になり、
蛹室(ようしつ)という蛹(さなぎ)になるための空間を作りはじめます。
前蛹状態のクワガタムシは、
自分のフンを少しずつ部屋の壁に塗っていき、
壁が崩落しないようにしっかりと固めていきます。
この蛹室を作る時期の直前には
飼育容器の内部を細かに移動する行動をします。
健気に自分にとってベストな場所を探しているのでしょうね。
丹精込めてクワガタムシが作った蛹室は
壊れると非常に困りますので、
クワガタムシの蛹(さなぎ)が蛹室を作り始めたら、
菌糸ビンの取り換えは不可となります。
菌糸も減らなくなりますので、交換は不要です。
たとえ、蛹室は壊れなくても、
菌糸ビンを激しく動かす、振るなどの行為も、
蛹化不全の原因になりますので、よくありません。
振動を察知すると外敵の襲撃と勘違いして激しく動きます。
この時期、激しく動くと、
最悪の場合、エネルギーを消費しすぎ、
死に至りますので、ご注意ください。
無事に蛹化すると、
体の色が白から、クリーム色、そして茶色へと変化します。
この時期になれば一目で雄雌の区別がつくようになります。
クワガタムシの蛹(さなぎ)の蛹室が不完全or壊してしまった時は?
![](https://i0.wp.com/ikedanaoya.com/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif?ssl=1)
参照元URL:http://www.monster7.com/
クワガタムシの蛹(さなぎ)を育てる上で、
当然ピンチもあります。
その一つが蛹室関係のトラブルです。
菌糸ビン交換をしたら、
すでに蛹(さなぎ)になっていて、
うっかり蛹室を壊してしまったり、
容器に対して蛹室が大きすぎたり、
底部に作るなど蛹室の位置が悪く、
無事成虫になっても角が曲がってしまいそうなこともあります。
蛹室の底に水が溜まってしまうこともありますね。
また菌糸ビン内の状態が悪く、
居心地が悪くなった幼虫が上にあがってきてしまい、
その場で蛹(さなぎ)になってしまうことも稀にあります。
そういった場合は、飼い主が、
人工の蛹室を作ってあげましょう。
参照元URL:https://www.youtube.com/watch?v=lsGhUjXWU68
まず、上の動画は、オアシス(花の給水スポンジ)を作った
人工蛹室の作り方を丁寧に説明しています。
参照元URL:https://www.youtube.com/watch?v=mOXMK4aOGFg
そして、次の動画は、
ビン底に蛹室を作った蛹(さなぎ)を人工蛹室に移動させる方法を
説明しています。
クワガタムシの蛹(さなぎ)は体液を出すので、
菌糸ビンの中のオガクズがその体液を吸収してくれるのですが、
底に蛹室を作った場合は、
体液は吸収されず、水分が溜まり、
クワガタムシの蛹(さなぎ)にとってはよくありません。
人工蛹室を作る際にスプーンを使っても問題はありませんが、
底に近づいてきたら、
細心の注意を払いクワガタムシの蛹(さなぎ)を取り出し,
人工蛹室に移動させます。
クワガタムシの蛹を素手で触ることは厳禁で、
かならず手袋をはめましょう。
クワガタムシの蛹(さなぎ)を人工蛹室に移動させる時期は、
蛹(さなぎ)になってすぐではなく、
ある程度体が固まった蛹化後、2週間以上たってからがベスト。
体が柔らかい時期のまだ白い蛹(さなぎ)は、
スプーンや手などが少しでもあたると、
傷をつけてしまいます。
傷をつけた場合は、
羽に異常があらわれたり、
最悪死に至りますので十分な注意が必要です。
クワガタムシの蛹(さなぎ)は大変デリケート。
絶対に体に傷をつけないよう優しく丁寧に扱いましょう。
クワガタムシの蛹(さなぎ)が羽化の気配を見せれば?
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参照元URL:http://blog.goo.ne.jp/
クワガタムシの蛹(さなぎ)は、
種類や飼育環境によって異なりますが、
おおよそ3週間~二か月ぐらいで羽化します。
体の色がどんどん成虫と同じ色に近づき、
体の表面が乾燥したかのように見えてきます。
手足の脱皮後、うつぶせになりますが、
自力でうつぶせになれなければ、
残念ながら羽化不全ということになります。
羽化が始まって完成するまで半日くらいかかります。
羽化しても、体はまだ柔らかいままなので、
絶対に触らないようにしましょう。
約1か月後、自力で外に出てくる時期まで、そのまま放置し,
最低でも2週間以上は、じっと見守りましょう。
羽化直後の時期の体色は鮮やかなワインレッドで、
その後、徐々に大人と同じ色に変わっていきます。
以上、クワガタムシの蛹(さなぎ)を
育てるにあたっての手順や、
トラブル対処法、注意事項をご説明しました。
クワガタムシの蛹(さなぎ)を育てるためのグッズとは?
こちらではクワガタムシの蛹(さなぎ)を育てるためのグッズを
くわしくご紹介していきたいと思いますので、
クワガタムシの蛹(さなぎ)を育てるのに不安がある方は、
是非、参考にしてみてくださいね。
クワガタムシの蛹(さなぎ)を育てるグッズ1
上の写真はクワガタムシの幼虫や蛹(さなぎ)のお家であり、
ご飯でもある菌糸ビンです。
観察しやすいクリアボトルなので、
飼育も楽しいですね。
「特選されたクヌギの生オガ100%を使用!
菌糸は選び抜かれたヒラタケ菌の初菌(一番菌)のみを
使用して作り上げたSRDブロックを使用!
ブロックの粉砕は機械を使わずに手作業にて粉砕し、
(機械粉砕は熱で菌糸が痛みます。)
熟練の職人により1つ1つ手詰めにて
幼虫の最適な硬さに詰め込んでいます。
数人のプロブリーダーと研究し、
添加剤にもこだわった理想の菌糸ビンは、
クワガタムシの蛹(さなぎ)の飼育の強い味方となってくれますよ。
クワガタムシの蛹(さなぎ)を育てるグッズ2
上の写真は、国産オオクワガタ
山梨県韮崎市産 幼虫(初~2令)(3匹)です。
このクワガタムシは甲府盆地の西側周辺の産地からです。
ここは韮崎市を周辺とした広大な地域で、
古くからオオクワガタの多産地とされてきたそうです。
このオオクワガタは「黒いダイア」と呼ばれる
国産ドルクスの最大種。
日本産なので、温度管理は簡単で、
幼虫や蛹(さなぎ)の時期も
特に育てやすい種類のクワガタムシの一つですね。
ビギナーには飼育が簡単、
ベテランさんは80mmオーバーの大きな個体に
育てる楽しみがあるなど、
どなたにもおすすめのクワガタムシの幼虫です。
クワガタムシの蛹(さなぎ)を育てるグッズ3
こちらは、2種類の昆虫を同時に飼育できる、
便利な仕切り付きの飼育ケースです。
クワガタムシの蛹(さなぎ)が無事羽化した時期には
すぐに必要なグッズですね。
仕切りの位置は、飼育に合わせて、
中央部分と3分の1の2箇所で調節することができるとのことで、
とてもユニークな設計になっています。
ハエの侵入を防ぎ、
ケース内の湿度を適度に保つ「コバエ防止シート」も
3枚付いているのでコバエ対策も万全ですね。
ひっくり返るとなかなか、
自力では起き上がれないクワガタムシには、
産卵木にもなる朽ち木もご用意ください。
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以上、クワガタムシの蛹(さなぎ)を育てるための
お助けグッズをご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
クワガタムシは気が強く、
オスは1匹1匹、
別の飼育ケースに入れなければならないなど、
少し面倒な昆虫でもあります。
そんな個性もクワガタムシの魅力だったりしますよね。
カブトムシに比べ比較的長生き、
中には7年も生きたオオクワガタもいるくらいですので、
育て方によっては長く長く一緒にいられるかもしれません。
カブトムシと違い、
クワガタムシはライフサイクル(成長の過程や時期)が、
犬種の違う犬と同様にまちまちです。
以上、『クワガタムシが蛹(さなぎ)になる時期や期間、土の上でなった時は?』の記事でした。