車で道や駐車場を走っていて

他人の車に接触して

傷をつけてしまったことがありませんか。

 

道が狭かったり

スペースがなかったりして

うまくハンドル操作が

できないときや

曲がり切れなかったりすると

相手の車を

こすってしまったりします。

 

相手の車が駐車してあって

中に人が乗っていないようなとき

事故の報告をせずに

その場を立ち去ってしまう

人がいます。

 

車で壁やガードレールを

壊してしまい

誰も見ていなかったので

そのままにして

逃げてしまった場合も

同じ問題です。

 

このような状況を

「当て逃げ」といいます。

 

当て逃げはもちろん

よくないことですが、

これって犯罪になるのでしょうか。

 

今回は車で

当て逃げしてしまった場合の

トラブルや責任について

情報をまとめてみました。

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車で当て逃げの場合の処置

車で事故を起こして

事故現場から逃げてしまった場合、

その事故が物損であれば当て逃げ

人身事故であればひき逃げになります。

 

当て逃げしてしまった場合の状況と

当て逃げにならないためには

どうすればよいのかを

知っておきましょう。

 

当て逃げになる状況


出典:https://live.staticflickr.com/

当て逃げとは、車を運転していて

物損事故を起こしてしまいながら

必要な措置を取らずに

走り去ってしまうことを言います。

 

相手が車の場合

車以外のものの場合がありますが

どちらの場合も

事故を起こした後の処理として

事故現場の危機管理と

警察への報告が必要です。

 

これをせずに

事故現場を離れてしまうと

「当て逃げ」となります。

 

接触が軽微だったり

そもそもそこに物があったことに

気がつかなかった場合などで、

自分が事故を起こしたことを知らず

その場を離れてしまう場合がありますが、

このような場合も

当て逃げになります。

 

事故が物損でなく

人身事故の場合で

事故後の必要な処理を取らずに

走り去った場合

「ひき逃げ」になります。

 

 

車に当て逃げしてしまった場合


出典:https://pixabay.com/

車を相手に当て逃げが起こるのは

相手の車にドライバーが

乗っていない場合が一般的です。

 

相手は駐車しているのが普通ですから

当て逃げは駐車場や路上駐車の

場面で発生します。

 

駐車している車のミラーを

引っ掛けてしまう場合や、

後ろを確認せずにバックして

後方車にぶつけてしまう場合

などがありがちな状況です。

 

駐車場の空いたスペースに

自分の車を入れようとして

入りきれずに隣の車を傷つけてしまった。

 

駐車した車から出ようと

開けたドアが、

隣に駐車していた車に当たって

傷をつけてしまうケースもあります。

 

一般道路上でも、

路上駐車している車の

横のスペースをすり抜けようとして

自分の車を上手に誘導できなかったり、

車幅の感覚がつかめていなかったりすると

駐車している車のボディを

こすってしまったりします。

 

このような場合は、本来

相手が現れるまで待って

事故を起こしたことを伝えます

 

修理をする必要があれば

警察を呼んで事故の報告をし

保険会社に連絡をして

事後の処理を進めます。

 

ところが

相手の車を傷つけてしまった直後に、

どうするべきか解らなくなって

動転してその場を立ち去ってしまったり

怖くなって逃げ出してしまうと

「当て逃げ」をしたことになります。

 

 

車以外のものに当て逃げしてしまった場合


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相手が車でない場合でも

同様の状況が起こりえます。

 

道路沿いの民家の壁や扉

ガードレールや保護用の柵などは

うっかり傷つけてしまったり

壊してしまったりすることがあります。

 

街路樹を傷つけてしまった場合や

住宅地の立ち木を倒してしまった場合

なども管理する所有者に報告する

必要があります。

 

ペットを轢いてしまった場合

法律上は物損事故として

扱われますので

その場を逃げてしまえば

当て逃げとなります。

 

このような場合も

所有者と警察に報告して

事故の処理をしないで

立ち去ってしまった場合は

「当て逃げ」となります。

 

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車で当て逃げしてしまった場合の罪


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車でものを破損してしまったこと

それ自体は犯罪ではありません

 

破損してしまった相手の車やものを

修理する責任がありますが、

車をぶつけたからといって

刑務所に入るようなことにはなりません。

 

ところが、ものを破損して

その場を逃げ出してしまうと、

本来取るべき責任を意図的に

放棄したことに対して

行政責任刑事責任が発生します。

 

 

車で当て逃げしてしまった場合の関連法規と義務


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交通事故を起こした当時者は

法律上しなければならない

4つの義務があります。

 

●運転停止義務

●救護措置義務

●危険防止措置義務

●事故報告義務

上記の4つです。

 

これは、事故が発生したら車を止め、

怪我人がいれば救護し、

道路状況を安全にして

警察に報告することが求められるということ。

 

事故の当時者は必ず

警察に報告しなければならない

義務があるのです

 

たとえ人が巻き込まれていない

対物の事故の場合でも

警察に通報して、

・事故の発生した日時・場所

・人身の場合、死傷者の数と負傷の程度

・損壊した物と損壊の程度

・事故車両の積載物

・事故について取った措置

について報告をしなければならないのです。

 

 

車で当て逃げしてしまった場合の罰則


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これらの義務は道路交通法第72条

記載されており、これを怠ると

同法違反として処分の対象になります。

 

事故報告義務違反は同119条により

- 3ヶ月以下の懲役、又は

- 5万円以下の罰金

の刑事罰となります。

 

一度、家へ帰ってから

警察へ連絡した場合や、

他の用事を済ませてから

現場に戻って処理した場合などは

「直ちに」報告したことにはなりません。

 

警察への報告義務は

事故を起こした当時者である

運転者にあります

 

当て逃げをされた相手の車の

持ち主が警察に届けた場合、

当て逃げしてしまった運転者が

報告義務違反に問われることに

なりますので気をつけてください。

 

当て逃げしてしまった場合、

通常は略式起訴で済まされるので

公判請求されることは少なく、

罰金刑で済みますが

この場合でも前科がつくことになります。

 

 

当て逃げしたことに気がつかなかった場合


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物損事故を起こした場合で

加害者側の運転手が

事故を起こしたことに

気がつかない場合があります。

 

サイドミラーが

相手の車に傷をつけていた場合など

自分が全く知らないうちに

事故を起こしたようなケースでは

気付かずにその場を

離れてしまうことがありえます。

 

また、自分の車を使った

他の誰かが事故を起こし

そのまま当て逃げしてしまった場合

などでは、車の所有者は

当て逃げをしていない

というケースもあります。

 

このような、知らないうちに

当て逃げしてしまったケースでは、

その後、物損事故があったという

事実が明らかにされた後でも

悪意がなかったことを証明できれば

当て逃げの罪は問われない

という可能性があります。

 

但し、いずれの場合も

破損に対する修理の責任は

生じますので

誠実に対応しましょう。

 

 

ひき逃げになってしまう場合


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注意する必要があるのは

車同士の接触事故を起こして

現場を逃げ出してしまった場合、

本人が当て逃げをしたつもりでも

相手の運転手や同乗者が

怪我をしていれば

ひき逃げになる可能性があることです。

 

相手の運転者が高齢者だったり

子供が同乗していたりすると

衝撃で首を痛めたり

思いがけない重症になったり

することがあります。

 

その場では症状が出なくても

後日、むち打ちになったり

そのほかの後遺症が出たり

することもあります。

 

ひき逃げになってしまうと

当て逃げよりも

ずっと重い罪に問われます。

 

ひき逃げの場合、

救護義務違反に対し

相手が負傷の場合

- 5年以下の懲役、又は

- 50万円以下の罰金

相手が死亡の場合

- 10年以下の懲役、又は

- 100万円以下の罰金

となります。

 

その上、

過失運転致死傷罪、又は

危険運転致死傷罪が成立すると

刑務所に入らなければ

ならなくなります。

 

過失運転致死傷罪

- 15年以下の懲役

危険運転致死傷罪

相手が負傷の場合

- 22年6月以下の懲役

相手が死亡の場合

- 30年以下の懲役

となります。

 

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車で当て逃げしてしまった場合の保険への影響


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警察への報告をしないと

事故証明書が作成されないため、

後日、当て逃げされた被害者が

警察に報告し、

当て逃げをした車が特定された場合には

その修理代に保険を使うことが

できなくなります

 

同様に任意自動車保険の免責事由

該当し、保険金の支払額が減額される

理由となります。

 

また、当て逃げの場合は

被害者との間での交渉を

保険会社が行ってくれないので、

修理費用の見積もりや

示談にする場合の交渉も

自分で行う必要があります。

 

事故の処理を行わなかったということが

加害者に悪意があったものとみなされて

保険による救済の道を

ふさいでしまうのです。

 

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車で当て逃げしてしまった場合の点数


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車やものを破損してしまったこと

それ自体が行政責任を

発生させることはありません。

 

したがって、事故を起こしたことで

違反点数を加算されることはありません。

 

但し、事故を起こした後に

逃走した場合には

安全運転義務違反により

違反点数2点、さらに

当て逃げによる加算として

危険防止措置義務違反

5点が加わって7点の違反となります。

 

違反点数は6点で免許停止です。

 

従って、当て逃げしてしまった場合

それまでの累積点数がない場合でも

一発で免停となります。

 

万が一、酒気帯びの場合、

安全運転義務違反の点数が

14点に上がりますので、

当て逃げの加算をすると

合計は19点で、

免許取り消しとなります。

 

当て逃げは重大な事故であり

非常にも重い行政処分の

対象となることが

分かっていただけると思います。

 

接触事故を起こした後など

軽い気持ちで事故現場を

離れないようにしましょう。

 

参考までに

ひき逃げの場合違反点数35点となり、

免許取り消し、

そして違反後3年間は

免許を取得することが

できません

 

 

車で当て逃げしてしまった場合の時効

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当て逃げの場合、

民事上の責任は

車などの破損に対する

損害賠償の形になります。

 

損害賠償請求の時効

損害及び加害者を知ったときから

3年(民法724条)です。

 

ここで注意いただきたいのは

時効の起算点が

「被害者またはその代理人が

損害および加害者を知った時」

であることです。

 

事故が起こった時からではなく、

被害者が損害を知り、

当て逃げをした加害者が誰であるかが

分かったときから3年

ということです。

 

これとは別に

損害賠償請求権そのものは

事故の発生から20年

消滅時効を迎えます。

 

この場合の期間の起算点は

事故が発生した翌日から

カウントします。

 

従って当て逃げの時効は

事故の発生から20年、又は

加害者が特定されてから3年

ということになります。

 

 

当て逃げしてしまった後で出頭した場合


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一度は動転して事故現場を

逃げ出してしまった場合でも

後で冷静になって考えた結果

自分から警察に出頭して

当て逃げしてしまったことを

報告することができます。

 

当て逃げしてしまった

事実自体は消えませんが、

違反点数や罰金の額は

加害者の反省の程度によって

斟酌される可能性があります

 

被害者の心証にも

よい影響を与え、

示談がスムーズにすすむ

ことにもなります。

 

行政・刑事処分は

処分がなされた後でも

被害者側からの嘆願書や

示談書を取ることで

事後的に軽減できる場合

あるのです。

 

気持ちが固まったら

出来るだけ早く出頭すること

おすすめします。

 

当て逃げしてしまった後で

今後のことを相談するために

弁護士に会った場合は、

弁護士から警察に申告するように

説得されるのが一般的です。

 

 

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いかがでしたか?

 

当て逃げをしようと思って

する人はいませんね。

 

万が一、自分が運転する車が

誰も乗っていない止まっている車に

当たってしまった場合、

面倒だからその場を逃げたり、

誰も見ていないからといって

走り去ったりするのは

大変危険な判断です。

 

どこかで事故を

見ている人がいたり、

ビデオカメラなどに

光景が記録されていたりすれば

当て逃げの加害者が

分かってしまう可能性は

低くありません。

 

罰金で済んだ場合でも

前科がつくことになり、

懲役刑になったり、

知らないうちに

ひき逃げになったりして

過失傷害罪に問われたりすると、

刑務所に入ることになります。

 

もしも、事故の後怖くなって

当て逃げしてしまった場合、

気持ちが落ち着いたら

出来るだけ早いうちに

警察に申告しましょう。

 

くれぐれも、軽はずみな判断で

人生を後悔しないようにして下さい。

 

以上、『車で当て逃げしてしまった際の点数や罰金の金額、罪はどうなるのか時効はあるのか?』の記事でした。

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