月の魚、という綺麗な呼称もありますが、

ユーモラスな表情でのんびり泳いで

癒しを与えてくれる、

水族館の人気者のマンボウ

 

愛らしい顔とのんきな顔立ちに関わらず、

実は寄生虫の宝庫、という

恐ろしい一面も持っているとか!

 

今回はマンボウにいる寄生虫の種類を

画像を使ってご紹介しつつ、

寄生されやすい理由やマンボウの生態を

ご説明してみましょう。

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マンボウにはどれぐらいの数の寄生虫がいるの?


参照元:http://www.dinosoria.com/

マンボウは寄生虫が多い、と

一般的に言われており、

その数40種が寄生しているとも。

 

かなり多いと驚かれるかもしれませんが、

魚全体で考えてみると

実はそう多いともいえないようです。

 

普通魚類は10種ほどの寄生虫を

どんな魚でも有しています。

 

そして体長が長かったり、

表面積が大きい魚ほど

寄生虫の数も比例して多くなります。

 

ちなみにタチウオやカラフトマスも

マンボウと同程度いる、と

研究成果が発表されていますよ。

 

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マンボウにいる寄生虫の種類を画像を使いご紹介!

マンボウには無数の寄生虫が

寄生している、と先の項目で

お話ししましたね。

 

それでは具体的にどんな寄生虫が

マンボウに寄生しているのか

代表的なものを以下にご紹介してみます。

 

マンボウにいる寄生虫1:ウオノコバン


参照元:http://fishparasite.fs.a.u-tokyo.ac.jp/

最初にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のオノコバンです。

 

名前の通り小判型の寄生虫で、

ウオノとついているだけあって

人間には寄生しません。

 

マンボウには体表面についています。

 

 

マンボウにいる寄生虫2:アニサキス


参照元:http://www.pref.kanagawa.jp/

次にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のアニサキスです。

 

これは殆どの魚類に寄生している、

みなさんも名前は知っている寄生虫。

 

内臓表面や筋肉に寄生し、

人間の体内では成虫になりませんが、

魚を通して食べた場合に

8時間以内に激しい腹痛を引き起こします。

 

マイナス20℃で24時間以上凍結すると

死滅する寄生虫です。

 

 

マンボウにいる寄生虫3:ノルドマンウオジラミ


参照元:https://www.youtube.com/

次にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のノルドマンウオジラミです。

 

主にマンボウの口腔内に

寄生している寄生虫です。

 

他の魚にも寄生しているのが

よく見られるものです。

 

 

マンボウにいる寄生虫4:シュードテラノーバ


参照元:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/

次にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のシュードテラノーバです。

 

茶褐色でアニサキスに似た

糸状の寄生虫ですが、

渦巻き状にはならないのが違いです。

 

人間の体内に入った場合も

やはりアニサキス同様の症状

引き起こす寄生虫ですよ。

 

こちらもマイナス20度で

死滅させることが可能。

 

 

マンボウにいる寄生虫5:ペンネラ


参照元:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/

次にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のペンネラです。

 

大きいものでは数10センチメートルに

達するものもあります。

 

錨状の頭部を筋肉に食いこませ、

尾部を魚体外に出して寄生するものです。

 

主にメスが魚に寄生し、

人間には寄生しません。

 

マンボウの他には

サンマやカジキにも、

寄生が多いとされています。

 

 

マンボウにいる寄生虫6:マンボウノチョウ


参照元:https://www.youtube.com/

次にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のマンボウノチョウです。

 

セミの抜け殻のような形をしています。

 

マンボウのエラや口腔内に

寄生が見られる寄生虫です。

 

誤食してしまっても、

人体被害は及ぼしません。

 

 

マンボウにいる寄生虫7:ブリ糸状線虫


参照元:https://www.youtube.com/

次にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のブリ糸状線虫です。

 

マンボウの他にはブリ、イナダ、

ハマチなどに寄生します。

 

内臓ではなく筋肉に寄生していて

魚肉に穴をあけてしまうもの。

 

食べても特に問題はありません。

 

 

マンボウにいる寄生虫8:ニベリニア


参照元:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/

次にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のニベリニアです。

 

条虫の仲間で4本の吻を、

マンボウの筋肉に突き刺すような形で

寄生しています。

 

誤食しても害はなく、

タンパク源になるだけなので

ご安心下さい。

 

 

マンボウにいる寄生虫9:テンタクラリア


参照元:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/

次にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のテンタクラリアです。

 

条虫の仲間で内臓や内臓周辺の

筋肉に寄生している寄生虫です。

 

白い点として目視できるので

除去は簡単ですし、

誤食しても人体被害はありません。

 

 

マンボウにいる寄生虫10:ディディモゾイド


参照元:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/

最後にご紹介するマンボウにいるとされる

寄生虫のうちの一つは、

上記画像例のディディモゾイドです。

 

吸虫類と呼ばれる仲間の一種で、

生きている時は黄色、

死ぬと黒っぽく固い棒状になる寄生虫。

 

マンボウ以外ではマダイやカツオ、

カジキもよく寄生が見られます。

 

人体に害を及ぼすような

寄生虫ではありません。

 

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マンボウにはなぜ寄生虫がつきやすいの?


参照元:https://www.ouest-france.fr/

なぜマンボウに先の項目でお話ししたような、

多数の寄生虫がつくのでしょうか?

 

これはどうやらマンボウの身体の構造、

そして生態に理由があると

一般的には考えられています。

 

まずマンボウの体面積は

非常に大きなものです。

 

体長は平均で1.8m、

巨大なものでは3m~5mのものも

発見されています。

 

平均体長だけで言うならば

マグロも同じくらいですが、

マンボウの体型は平たいことを

忘れてはいけません。

 

さらに泳ぐ速度が非常に遅いこと、

そして普通の魚にある身体を守るための

ウロコを持たずに、

直接皮膚となっていることが重要です。

 

通常、魚はウロコによって

外部からの攻撃から身を守ったり、

寄生虫の侵入を防いでいます

 

しかしウロコを持たないマンボウは、

寄生虫が柔らかい皮膚を通して

すぐに体内に入りやすいのです。

 

さらに泳ぐ速度の遅さが、

寄生虫の取りつきやすさを

高めているとも言われています。

 

皮膚は粘膜で覆われており、

この粘膜の分泌物には

寄生虫を殺すものがあるとも言われていますが、

逆に付着しやすいという説もあります。

 

このあたりはまだ未知の部分が多い

マンボウの解明が進めば、

どちらが有力なのかはっきりするでしょう。

 

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マンボウは寄生虫をどうやって駆除している?


参照元:http://www.dinosoria.com/

ご説明したように悠々と泳ぐ

のんびり屋のマンボウですが、

寄生虫にただ取りつかれるままでもないのです。

 

きちんと自分で寄生虫を

駆除する方法を、

定期的に行なっていることが

わかっています。

 

たとえば上記画像例のように

マンボウが横になって海面に浮き、

日光浴をしているポーズが

見られることがあります。

 

これは体表をさらして

海鳥や小魚が寄り付きやすいようにし、

寄生虫をついばんでもらっている

みなされています。

 

ただデメリットはあって、

鳥がついばんだ時に

マンボウの柔らかい皮膚を

くちばしで傷つけ、

その傷から感染症にかかって

死んでしまうことも。

 

さらにもう一つ、

寄生虫を駆除する方法もあって、

海面で飛び上がって身体を打ち付け、

寄生虫を払い落としています。

 

これで体表の寄生虫は

いくらか振り落とされるものの、

内臓に寄生する寄生虫は依然残っています

 

したがって食用にする場合は重々、

内臓処理や肉に食いこんだ

寄生虫の除去に気を使わねばなりませんよ。

 

 

 マンボウが最弱伝説って嘘だって知ってる?


参照元:http://www.leparisien.fr/

ゆったり泳ぐ姿と、

今までにご説明したように

寄生虫に寄生されるがままで、

お人よしキャラが定着しているマンボウ

 

ゆえに大変弱い魚ですぐに死んでしまう、という

通説が出回っています。

 

マンボウが弱いとされる理由には

以下のようなものがあるんですよ。

①魚の骨を詰まらせて死にやすい

②水面ジャンプの衝撃で死にやすい

③ほぼ直進でしか泳げないので死にやすい

④寒さに耐えきれず死にやすい

⑤強い太陽光を浴びると死んでしまう

⑥近くにいた仲間が死ぬと連鎖して死ぬ

⑦水泡が目に入ると死ぬ

⑧皮膚が弱すぎて傷つきやすく死ぬ

このすべてを鵜呑みしてしまうなら、

海の大自然の中で生きることは

不可能同然ですから、

眉唾ものがありそうだと想像できますよね。

 

この中で真実であるのは

①と⑦、そして⑧のみ。

 

しかもマンボウ特有の死因であるのは

⑧だけなんです。

 

つまり①と⑦に関しては

他の海の生物でも起こり得ている

ありふれた死因、ということです。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

本記事ではマンボウにいる寄生虫の種類を

画像を使ってご紹介しつつ、

寄生されやすい理由やマンボウの生態を

ご説明して参りました。

 

ゆったり泳ぐ姿のマンボウ、

寄生虫が沢山ついている!と聞くと

何となく嫌な感じがしてしまいますが、

魚類全体で考えてみると

そう特別なことでもなさそうですね。

 

マンボウは食されることもあり、

その身の味わいは非常に繊細で

美味とされています。

 

刺身で味わうのはしかるべきお店で

きちんと処理されたのものにとどめ、

家庭では必ず加熱調理

マンボウを堪能するようにしましょう!

 

以上、『マンボウにいる寄生虫の種類を画像を使いご紹介!なぜ寄生されやすいのか、数についても!』の記事でした。

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