家の中や外で見かけることが多い
”ヤモリ”ですが、
実はペットとして
人気がある生き物なんです。
そんな可愛いヤモリを
繁殖させたいと考えたとき、
どのような点に気を付ければ
ヤモリの繁殖をサポートできるのでしょう?
そこで今回は、
ヤモリの卵の管理方法や
卵の孵し方をご紹介していきます。
ヤモリの産卵の基礎知識
ヤモリの卵の産ませ方を
知っていく前に、
まずはヤモリの産卵について
知っていきましょう。
ヤモリは爬虫類なので
卵を生み繁殖する生き物なのですが、
なんとヤモリは一度の産卵で
2つの卵しか産みません。
それも、2つの卵がぴったりと
寄り添うようにくっつけて生み付けます。
卵同士を引きはがそうとしたり、
壁などに生みつけられたものを
無理に取ろうとすると
卵は破れてしまいますので、
気を付けてくださいね。
ヤモリが卵を産む時期や時間帯ってあるの?
続いて、ヤモリが卵を生む時期や
生みやすい時間帯について見ていきましょう。
野生のヤモリは一般的に、
3月から7月にかけて
産卵することが多いようです。
飼育下でも、この時期が
産卵シーズンとなりますので
ヤモリをカップルで飼っていて、
繁殖させたい場合は
この時期に行うようにしましょう。
次に産卵しやすい時間ですが、
これはヤモリによって異なります。
産卵を間近に控えたヤモリは
いつ卵を生むのか分かりませんので、
常に気を配ってあげるようにしてくださいね。
ヤモリが産卵する時の兆候は?
続いて、ヤモリが産卵するときに見せる
兆候をご紹介していきましょう。
1.お腹に卵の陰らしきものが見えるようになる
ヤモリのお腹に卵の影らしきものが
見えるようになった時、
それは卵を生む前の兆候です。
産卵が近くなってくると、
ヤモリの体色や模様によっては
お腹の中の卵のシルエットが
見えるようになるんです。
薄い体色のヤモリであれば、
丸い形をした卵が
2つ隣り合う陰が確認できるでしょう。
ただし、濃い色をしたヤモリの場合、
卵のシルエットが
確認しずらい場合があります。
2.尾の辺りまで卵が降りてくる卵が見えるようになる
次に、尾の辺りまで降りてくる卵が
見えるようになった時も、
ヤモリが卵を生む前の兆候です。
更に産卵が近づいてくると、
今までお腹の中に合った卵が
尾のあたりまで下りてくるのを
確認できるようになりますよ。
ヤモリはたった2つの卵を
大切にお腹の中で育て、
1センチのサイズになるまで守るのです。
この頃になると
母ヤモリのお腹はパンパンに膨れ上がり、
歩くのすら大変そうな様子。
卵を抱えるこの時期の母ヤモリを、
大切に見守ってあげてくださいね。
3.餌をほとんど食べなくなる
更に時期が進むと、母ヤモリは
餌をほとんど食べなくなります。
これも産卵の兆候で、卵を育てる際は
たくさん栄養を蓄えなくてはならない為、
ヤモリは普段よりも多くの餌を食べます。
しかし産卵が間近になると、
母ヤモリは餌を食べなくなり
卵を生みつけやすそうな場所を
探すようになります。
この頃になると
産卵時期は本当に近くなりますので、
いつヤモリが卵を生んでも良いように
準備をしておいてくださいね。
ヤモリの産卵に向けた準備物は?
ここからは、ヤモリの産卵に備えて
用意しておくと良いアイテムを
いくつかご紹介していきましょう。
ヤモリの産卵時はシェルターを!
まず初めに紹介するのが、
”チャーム楽天市場店”から販売されている
『天然素材のハーフシェルター』です。
こちらはもともとヤモリやトカゲが
身を隠すシェルターの商品ですから、
日頃からヤモリの飼育ケースに
入れることができますよ。
上記画像のシェルターは
天然の木を使用しているため、
ヤモリが気に入ってくれる可能性が
高いのもポイント。
また、ハーフシェルタータイプで
木の内側は外部の死角となっているため、
ヤモリが安心して
卵を生みやすいというメリットも。
ヤモリがシェルターに卵を生んだ後は
この商品を別の卵管理用ケースに
入れれば良いだけと簡単なのも嬉しいですね。
ヤモリの産卵を手助けしてくれる、
頼もしいアイテムとしておすすめですよ。
ヤモリの産卵時はヒーターを!
続いて紹介する
ヤモリの産卵時におすすめの商品は、
”みどり商会”から販売されている
『ピタリ適温プラス 1号』です。
ヤモリの卵は、気温が暖かいと
早く孵る傾向にあります。
寒い時期であったり、
卵を早く孵したい場合には
ヒーターを使用すると良いですよ。
上記画像のピタリ適温プラスは
マットタイプのヒーターなので、
ヤモリの卵管理用ケースの
下に敷くだけで使用できます。
高感度センサーがついていることから
温度が上がりすぎることなく、
安心して卵の管理を
行うことができますよ。
ヤモリの卵を管理するのに
必須のアイテムではありませんが、
余裕があれば用意してほしいアイテムです。
ヤモリの産卵時は卵管理用ケースを!
次に紹介する、
ヤモリの産卵時に役立つアイテムは
”鈴木製作所”から販売されている
『飼育容器 大』です。
こちらは生みつけられたヤモリの卵を
いれておくのにおすすめなプラケース。
母ヤモリが卵を生みつけたシェルターごとに
この卵管理用ケースに移動させるため、
ある程度の大きさがあるものがおすすめ。
更にこの後、
生まれてくる2匹のヤモリを育てるため、
ケースは上記画像のような
大きめサイズのものを用意してあげましょう。
こちらのケースの上部には
小さな穴が開いていますが、
この穴から虫の侵入や乾燥を防ぐため、
目の細かいガーゼなどを
蓋の下に挟むと良いですよ。
ヤモリの産卵時はカルシウム剤を!
続いて紹介するのは、
産卵を終えたヤモリにおすすめな
”カミハタ”から販売されている
『カーニボアカルシウム』です。
卵の殻にはカルシウムが
大量に含まれていますから、
母ヤモリは産卵後、
カルシウム成分が不足してしまいがち。
そんな母ヤモリのために
上記画像のようなカルシウム剤を
用意してあげると良いですよ。
カーニボアカルシウムの特徴は、
液状である事。
シロップタイプなので、
ヤモリの餌に振りかけて与えることができて
扱いがとっても簡単なんです。
産卵を頑張った母ヤモリのために、
カルシウム剤を用意してあげてくださいね。
ヤモリの産卵時は霧吹きを!
最後に紹介するのが、
ヤモリの卵に湿気を与えるための
”BABABA”から販売されている
『霧吹き』です。
ヤモリの卵が健康に育つためには
ある程度の湿気が必要。
そのため、卵の管理のために
時折このような霧吹きで
乾燥を防いであげると良いでしょう。
もちろん自宅に霧吹きがあれば
新たに買い換える必要はありませんが、
手元に霧吹きがない方は
ぜひこちらをチェックしてください。
108円という非常に安い価格で
購入することができ、品質も十分。
買いに行く時間がない方は
通販で購入するのもひとつの手ですよ。
ヤモリが産卵した時の注意点は?
では、ヤモリが産卵したときは
どのようなことに
気を付ければよいのでしょうか?
まず卵の扱いとして
絶対に知っておいてほしいことは、
ヤモリが卵を生んだ後は
卵と母ヤモリを別々のケースに分けること。
ヤモリがシェルター内に
卵を生んだ場合は、シェルターごとに
別のケースに移動させましょう。
もしヤモリがシェルターにではなく、
元々の飼育ケースの壁や床部分に
卵を生んでしまった場合は、
無理に卵をとってしまわずに
母ヤモリを別のケースに
移動させた方が良いですよ。
なぜ母ヤモリと卵を
別のケースに分けるのかというと、
卵を生んだ後、母ヤモリは
卵に無頓着になってしまうから。
自ら卵をつぶしてしまったり、
場合によっては自分で生んだ卵を
食べてしまうこともあるんです。
このような事情があるため、
卵を発見次第、母ヤモリとは
別の場所に移動させてあげてくださいね。
ヤモリの卵が孵化するまでの期間は?
ヤモリが卵を生んでから
その卵が孵化するまでの期間は
どのくらいなのでしょうか?
ヤモリの卵が孵化するまでの
一般的な期間は、
1ヵ月から2ヵ月ほどとされています。
なぜ期間に1ヵ月もの
開きがあるのかというと、
ヤモリの卵は気温によって
成長度合いに差があるんです。
ヤモリの卵は暖かければ暖かいほど
早く孵る傾向にあるため、
早く孵化させたい場合は
卵管理用ケースを温めると良いでしょう。
ヤモリの卵が無精卵か有精卵か見分けるには?
ヤモリは交尾をしたとしても、
無精卵を生むことがあります。
ではどのようにして、
無精卵と有精卵を見分けるのでしょうか?
無精卵と有精卵を
見分けるポイントは『色』です。
といっても、生んだばかりの卵の場合、
それが有精卵であっても無精卵であっても
きれいな白色をしています。
有精卵の場合、
生みつけられてから1週間ほど経つと
少しずつピンク色になっていき、
その後黒くなっていきます。
一方無精卵だった場合は、
初めは白色をしていても
少しずつ黄色になっていくため、
すぐにわかるでしょう。
ヤモリの卵を孵化させる時の管理方法は?
では続いて、
ヤモリの卵を孵化させるための
管理方法をご紹介していきます。
1.無理やり引き剝がさない!
ヤモリの卵を孵化させる際の
管理方法として大切なのが、
卵を無理やり引きはがさないこと。
生み落とされたばかりの卵は
柔らかいのですが、
時間がたつにつれ硬くなっていきます。
もしも卵が飼育ケースの底や
壁に生みつけられていたとしても、
無理に引きはがそうとしてはいけません。
また前述した通り、
2つくっついて生み落とされた卵も
剥がさないでくださいね。
2.母ヤモリとは別にする!
これもヤモリの卵の管理方法として
大切なことです。
生み落とされた卵と母ヤモリは、
必ず別のケースで飼育するようにしましょう。
理由は先ほどお伝えした通り、
母ヤモリは生み落とした卵を
つぶしてしまったり、
食べてしまうことがあります。
また、それ以外にも
母ヤモリ用に与えた餌のコオロギなどが
卵に攻撃したり、
つぶしてしまうこともあります。
このようなリスクがあるため、
ヤモリの卵を大切に育てたいのであれば、
卵管理用のケースを用意するのが無難ですよ。
3.適温を保つ!
卵を無事孵すために必要なのが
温度管理です。
ヤモリの卵に適した温度ですが、
普段の母ヤモリの温度設定と
同じくらいが理想的ですよ。
ヤモリが活動しやすい温度は
25℃前後といわれていますので、
卵の場合も25℃を維持すると良いでしょう。
寒い時期の場合は
ヒーターなども使用することで
効率良く卵を管理できますね。
4.時々霧吹きを!
卵の管理で
温度と並んで重要なのが湿度です。
ヤモリの卵は、
周囲が乾燥していると育ちません。
そのため、周りの土や
シェルターが乾燥してきたら
時折霧吹きで湿気を与えると良いですよ。
ただし、卵に直接水を当てるのは
避けるようにしてください。
上記のような管理を
卵が孵るまでの1ヵ月から2ヵ月の間
維持することができれば、
可愛いいヤモリの幼生たちと
会うことができますよ。
さて、今回はヤモリの卵の
産ませ方などについて解説していきました。
ヤモリは家の守り神と呼ばれ、
神聖なイメージのある爬虫類です。
そんなヤモリを卵から育てることができれば
なんだか縁起がよさそうですよね。
ペットとしても人気の高い、
魅力にあふれたヤモリを
ぜひ繁殖させてみてくださいね!
以上、『ヤモリの卵の産ませ方や時期、孵化までの管理方法や準備物とは?』の記事でした!