ぼーっとしたような表情が可愛らしい

両生類の生き物、サンショウウオ。

 

ペットとしての印象は

あまりないかもしれませんが、

サンショウウオの種類によっては

飼うこともできるんですよ。

 

また、難易度は高いですがサンショウウオを

繁殖させることも可能です。

 

そこで今回は、

特別なペットとなってくれる

サンショウウオの卵の管理方法など、

繁殖に関するさまざまな情報を

お伝えしていきますね。

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サンショウウオの産卵の基礎知識

まずはじめに、サンショウウオの

産卵の基礎知識から見ていきましょう。

 

実はサンショウウオは、

他の生き物とは少し違う形で卵を生み落とします。

 

サンショウウオは水中に卵を産む時、

卵を卵嚢といわれる物体で包みます。

 

この卵嚢は卵を守る働きを持っていて、

住む場所によって止水性と流水性の

卵嚢を作ることで知られていますよ。

 

この卵嚢はサンショウウオの

種類によって様々な形状のものを作り、

一度の産卵で100を超える卵を

産むこともあるんです。

 

 

 

サンショウウオが卵を産む時期や時間帯ってあるの?

続いて、サンショウウオが

卵を産みやすい時期や

時間について見ていきましょう。

 

サンショウウオが卵を産む時期は

冬眠から目覚めた3月から5月ごろです。

 

飼っているサンショウウオに

産卵をさせる場合も、

この時期に行うと良いですよ。

 

続いて卵を産みやすい時間ですが、

野生下ではサンショウウオは

深夜から早朝にかけて行うことが多いようです。

 

しかし飼育されているサンショウウオは

必ずしもこの限りではありません。

 

 

 

サンショウウオが産卵する時の兆候は?

サンショウウオが

卵を生む前に見せる兆候が分かれば、

飼い主としてはありがたいですよね。

 

しかし残念ながら、サンショウウオには

産卵前に見せる決まった行動がありません。

 

そこでここでは、

サンショウウオが見せる

繁殖における特徴的な行動

お伝えしていきます。

 

1.冬眠から目覚める

先ほどもお伝えした通り、

サンショウウオが産卵する時期は

冬眠から目覚めた3月から5月ごろ。

 

なので、サンショウウオが

冬眠から目覚めた時が

産卵する前だと考えていいでしょう。

 

サンショウウオは冬眠する生き物ですが、

飼育下では温度管理をすれば

冬眠をしないこともあるそうです。

 

冬眠をしなかったサンショウウオは

繁殖行動を行わないことがあるので、

確実に産卵をさせたいのであれば

冬眠をさせた方が良いですよ。

 

このような理由から、冬眠からの目覚めを

産卵前の兆候と考えても良いでしょう。

 

 

2.オスがメスに求愛する

次に、サンショウウオのオスがメス

求愛した時も産卵前の兆候かもしれません。

 

冬眠から目覚めると、

サンショウウオは繁殖期に入ります。

 

オスはメスの姿を見ると

熱心に求愛行動をするようになるのです。

 

キタサンショウウオの求愛行動は

とても可愛らしく、

オスがメスの前で体や尾を左右に揺らします。

 

まるでダンスを踊っている風にも見える

求愛行動ですが、オスはいたって真面目。

 

多くの種類のサンショウウオが

ダンスのような求愛行動を見せますので、

これらの行動を見かけたら、

繁殖が行われるかもしれません。
 

3.オスの求愛に応え、メスが産卵する

先ほどと続いた内容ですが、

メスがオスの求愛に応えるのも

産卵前の兆候と言えるでしょう。

 

オスがメスに求愛し、

メスがオスの求愛を受け入れます。

 

ちなみにサンショウウオは交尾を行わず、

体外受精でオスから精子を受け取ります。

 

天然記念物として知られている

”オオサンショウウオ”の場合、

メスが生んだ卵を育てるのはオスの役目。

 

オスが巣作りをし、

メスがそこに卵嚢を生むと

オスは卵が孵化するまで守るのです。

 

サンショウウオとオスとメスを引き合わせ

寄り添うような姿が見られたら、

産卵の兆候と考えても良いでしょう。

 

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サンショウウオの産卵に向けた準備物は?

サンショウウオの産卵には

どのようなアイテムが必要なのでしょうか?

 

続いて、サンショウウオの産卵の際に

用意しておくと良いアイテムをご紹介します。

 

サンショウウオの産卵時は卵嚢管理用水槽を!

まず初めに紹介するのが、

”鈴木製作所”から販売されている

『飼育容器 大』です。

 

このようなケースは

サンショウウオが産卵した後、

卵が入った卵嚢を管理しておくために

用意しておきましょう。

 

サンショウウオの卵嚢は

生み落とされた当初はしわしわで小さいのですが、

水を吸って大きくなります。

 

そのため、ある程度の大きさのある

このようなケースが良いですよ。

 

上記画像のプラケースは

安価で購入できますし、

天窓もついているため

卵の様子を観察しやすいですよ。

 

サンショウウオの卵を

管理できるようなケースが手元にない方は、

ぜひチェックしてみてくださいね。

 

 

サンショウウオの産卵時は水温計を!

続いて紹介する、

サンショウウオの産卵時に

用意しておくと良いものは、

”エヴァリス”から販売されている

『きっちり計れる水温計L』です。

 

サンショウウオの卵にとって、

温度管理はとても重要。

 

特にサンショウウオは

高温に弱い生き物なので、

水温が高くなっていないか

常にチェックする必要があります。

 

そんなときにおすすめなのが、

上記画像の水温計です。

 

この水温計は安心の日本製で

基準精度を±0.5に定めているため、

±0.5の誤差も見逃さずに

水温を正確に測ることができますよ。

 

目盛りも読みやすいだけでなく

色分けされているため、

温度を把握しやすいのもポイント。

 

こちらの水温計は熱帯魚向けであるため、

目盛りのセーフティゾーンが(黄色)が

25℃から30℃となっていますが、

サンショウウオの場合、

適温は20℃前後ですので注意してくださいね。

 

 

サンショウウオの産卵時は幼生飼育用水槽を!

次に紹介するのが、

”鈴木製作所”から販売されている

『飼育容器 フラット』です。

 

上記画像の商品は

幅が広いタイプのプラケースです。

 

卵嚢から卵が孵り、

幼生のサンショウウオが

出てきた時期に使用しましょう。

 

先ほどご紹介した

卵嚢管理用ケースとなぜ分けたのかというと、

幼生の場合、一つのケースに

あまりに入れすぎると

共食いをしてしまうリスクがあります。

 

そのため、サンショウウオの幼生を

いくつかのケースに分けて

飼育するのがおすすめですよ。

 

このケースであれば

平積みにして管理できるため、

場所をとることもありません。

 

また、幅が広いタイプのケースを

おすすめする理由はもう一つあります。

 

このようなケースに

水深を浅くして水を入れると、

水の中に酸素が溶け込みやすいんです。

 

小さなサンショウウオに

エアレーションはおすすめできないので

このような背の低いタイプのケースを

使用するようにしましょう。

 

 

サンショウウオの産卵時はブラインシュリンプを!

上記の商品は、

”アクアクラフト 楽天市場店”

『クリーンベビーブラインシュリンプ』です。

 

こちらはサンショウウオの幼生に

おすすめな餌の商品。

 

生まれたての幼生はとても小さく

大人のサンショウウオと同じ餌は

食べられませんので、

このような餌を用意しておくと良いでしょう。

 

上記画像の商品は冷凍餌であるため

孵化させる手間もなく

簡単に与えることができますよ。

 

サンショウウオの幼生に餌をあげるときは

ぜひこの商品を与えてくださいね。

 

 

サンショウウオの産卵時はスポイトを!

最後に紹介するのが、

”スドー”から販売されている

『ベタのピペット』です。

 

こちらはサンショウウオに餌を与える際に

使用するスポイトのアイテム。

 

サンショウウオの幼生は

餌を目の前に置かないと

食べないこともありますので、

大きなスポイトがあると便利ですよ。

 

それ以外にも、糞などの水中の汚れを

吸い出すのにも使用できます。

 

サンショウウオの卵が孵ったら

活躍してくれるこの商品を

あらかじめ用意しておくと良いでしょう。

 

 

 

サンショウウオが産卵した時の注意点は?

サンショウウオが産卵をした時に

気を付けてもらいたいことは、

卵が入った卵嚢を

水槽の底などにはおかず浮かばせること。

 

野生下では卵嚢は水に浮いていますので、

飼育下でも同じ環境を作らなくてはいけません。

 

そうしないと最悪の場合、

水槽の底についた部分の卵が

孵らなくなってしまうことも考えられるのです。

 

特に産卵したての卵は水を吸っておらず、

水に浮かびやすいため

少し沈めてあげることもポイントですよ。

 

 

 

サンショウウオの卵が孵化するまでの期間は?

サンショウウオの卵は、

生みつけられてから

どのくらいで孵化するのでしょうか?

 

サンショウウオの卵は

周りの温度によって

孵化するまでの期間が変わります。

 

一般的には温度が暖かければ

早く孵るとされており、

20日から1ヵ月ほどで

孵化することが多いようです。

 

 

 

サンショウウオの卵が無精卵か有精卵か見分けるには?

続いて、サンショウウオの卵が無精卵なのか

有精卵なのかを見分ける方法をご紹介します。

 

サンショウウオの卵は

ゼリー状の卵嚢に包まれていますが、

卵嚢や卵は透明であるため

外から中の様子が見えます。

 

産卵直後は分かりにくいですが

有精卵が生みだされて数日たってくると、

卵の中で細胞分裂が

行われているのが見えるでしょう。

 

逆に、しばらくたっても卵に変化がない場合は

その卵は無精卵であると考えてください。

 

 

サンショウウオの卵を孵化させる時の管理方法は?

サンショウウオの卵は

どのようにして孵化させるのかをご存知ですか?

 

以下にサンショウウオの卵を孵化させるための

管理方法をご紹介しますね。

 

1.親サンショウウオとは別のケースに分ける!

サンショウウオの卵を管理する際は

親サンショウウオと卵嚢を

別のケースに分けることが大切です。

 

サンショウウオの親と卵を

同じ容器に入れておくと、

卵が傷つけられたり

孵化率が下がることがあるようです。

 

サンショウウオの卵を

大切に育てたいのであれば、

卵と親サンショウウオは必ず分けて

飼育するようにしましょう。

 

 

2.卵嚢は水に浮かばせる!

先ほどもお伝えしましたが、

サンショウウオの卵を管理する際は

卵嚢は水に浮かばせるようにしましょう。

 

卵嚢をケースの底などに触れさせてしまうと

孵化率が下がってしまうとのデータがあります。

 

このため、卵を管理するケースは

水深を深く設定するなどして、

必ず卵嚢を見ずに浮かべるようにしてくださいね。

 

 

3.水温は20℃前後!

続いてご紹介する

サンショウウオの卵の管理方法は

水温は20℃前後に保つこと。

 

サンショウウオの生体の適温も

20℃前後ですから、

卵の管理をするときも

この温度を意識しましょう。

 

特にサンショウウオは暑さに弱い生き物。

 

この温度より多少下回っても問題ないですが、

水温30℃などの高温が長く続くと

卵に非常に負担がかかってしまいます。

 

サンショウウオの卵の管理をするときは、

水温に注意してみてくださいね。

 

 

4.毎日3分の1ずつ水を取り替える!

最後にご紹介する

サンショウウオの卵の管理方法は

毎日3分の1の水を取り替えること。

 

サンショウウオの卵のみを

飼育するケースでは、

あまり水が汚れることはありません。

 

しかし、もしも水の中に

水カビなどが潜んでいる場合は

水を変えないとあっという間に蔓延してしまいます。

 

このため、定期的に

水替えを行う必要がありますよ。

 

また、サンショウウオの卵には

少しの刺激も与えたくないので、

エアレーションを使用すべきではありません。

 

エアレーションを使用しない為、

代わりに毎日水を変えて

水の中の酸素濃度を下げないようにしましょう。

 

ちなみに、サンショウウオの

卵の管理ケースに使用する水は

水槽水を一日置いて

カルキ抜きしたものがおすすめですよ。

 

さて、今回はサンショウウオの

卵の孵化方法についてご紹介していきました。

 

サンショウウオは細かな生態が

まだ解明されていない面もあり、

神秘的な印象のある生き物ですよね。

 

天然記念物であるオオサンショウウオ

飼育することはできませんが、

それとよく似た姿の

ほかのサンショウウオは飼育できます。

 

サンショウウオの飼育だけでなく

繁殖にもチャレンジしてみて、

その不思議な魅力に触れてみてくださいね!

 

以上、『サンショウウオの卵の産ませ方や時期、孵化までの管理方法や準備物とは?』の記事でした!

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